2018/11/10 18:33
Lizedでは、革をムラなく染色するために、水を含ませる方法ではなく、タンナーの工程をアレンジしたオイルを含ませてから染色する方法を推奨しています。
水を含ませてしまうと毛穴が膨張して目立ったり、革の表面の平滑性が失われ反ったり波打ってしまいます。そのためタンナーは、水だけで塗装することはしません。
水を含む溶液を塗装した場合、すぐに乾燥を行います。またポリッシングやアイロンプレスで毛穴が開いた状態を直す工程を施します。このような工程ができない場合は、水の使い方には注意が必要です。
それではLizedが推奨する、染色工程を紹介します。
使用する塗料 タッチで商品ページにジャンプします
・プラントオイル(均染剤)
・クラフターズインク(水溶性染料)
・ディルエントDR(ダイ・レンカラー専用希釈剤)
・リキッド(クラフターズインク専用希釈剤)
あると便利な道具
・手袋
・コットン&ガーゼ
・ディスポカップ(陶器、ガラス容器など)
・ウエス
!注意!
※ ダイカラー・レンカラー、ディルエントDRは溶解力の高い溶媒を使用しているため、高密度PPポリプロピレン材質の容器や陶器、ガラス容器をお使い下さい。
※ 塗料を使用の際は、必ず換気をしながら作業を行って下さい。
※ 廃液は、布や新聞紙に含ませ廃棄して下さい。
タンニン鞣し牛革クラストの手染め方法

①プラントオイルを水で希釈し(希釈の目安は1:1)よく混ぜます。乳化させたオイルを全体に塗り、しっかり乾燥させます。自然乾燥の場合は、半日から一日が目安です。
※ タンニン鞣し牛革には、プラントオイルをオススメしています。動物性の革に対し植物性のプラントオイルは、適度に浸透します。これにより、ムラなく均一に染色することができます。

②乾かした革(写真では乾燥工程を省略しています)を染色していきます。
※ リゼッド染料は高濃度のため(希釈剤)で薄めてからお使い下さい。希釈の目安は1:1です。
※ リゼッドのワークショップでの染色には、コットンをガーゼで包んだタンポを使用しています。
ポイント
含ませすぎた染料は、ウエスに移しながら染色していきます。

③染色が終わったら乾燥させ、ウレタントップを塗っていきます。できるだけ薄く、数回塗り重ねます。
※ ウレタントップを塗装することで、色止めと防汚コートの効果が得られます。

④仕上げにケアワックスまたはケアクリームを塗ったら完成です。
※ 革らしいきれいな発色とツヤが得られます。

革の種類や状態によって染色の工程は様々です。仕上げたいイメージに合わせて、オイルやウレタントップの種類を選択することが重要になります。
革&塗料についての専門的な情報は、アメブロ「皮革用塗料の専門家」をご覧ください。